悠:母さんは嫌かもしれないけど、辛い治療耐えられたのは尊君がいたからでもあるんだよ。話さないつもりだったけど、零が手術した時も目が覚めるまで時間ある限り病院にいたんだよ。なるべく家族がいられない時間にしてたから会うことはなかったけど、尊君のお母さんから言われて気をつけてたんじゃないかな。


桜:悠はどうして知ってるの?、いない時間なのに。


悠:零が話してくれたよ、あまり尊君良く思ってないの気づいてるから母さんには話さないと教えてくれた。目が夜に覚めたら、尊君が面会出来なくても外から見てたんだって。だから信じていいんじゃないかな。確かにドナーが誰か尊君のお母さんは知ってるから嫌かもしれないけど、尊君とお母さんは違うはずだよ。尊君のお母さんは主治医としてだろうけど、尊君は零を大切にしてるよ。


桜:悠の言う通りね、母さんより零は悠の方が見てたのね。主治医の息子だからと嫌なイメージで仲良くさせたくないと思っていて、悠が話してくれなかったらいつかふたりを離れさせて零は話してくれなくなってたかもしれないわ。取り返しつかなくなる前で良かった。これからは零は尊君と遊んでも嫌みは言わないように気をつけてくよ。私は悠と零に教えられてばかりね、ありがとう悠。