「嘘だろ…。」 その参考書に萩尾悠なんて名前は書いていなかった。 そこには永澤李与とバランスのいい字で書かれていた。 永澤李与、、。 永澤、李与。 ダメだ。 どう読んでも ながさわりと になる。 (この参考書、俺がまた彼女に会わなきゃいけないってことかよ。) そう考えると寒気がした。 とにかく、このまま参考書とにらめっこしてても、 学校に遅刻するだけだ。