図書室に私がいるのを見つけ、「何してるんですか」と声をかけてきた。
私はというと、一人きりで全部片付けられるかと遠い目をしながら、増野君に事情を説明したのである。
で、なんだかんだ言って彼は手伝ってくれているのだ。
図書室の机には、新着図書が重ねられている。増野君は私がチェックし終えた本を棚にいれている。
「先週もその前も押し付けられてましたよね。あのお知らせの貼り紙、先輩の字でしょう。あのスカート短い人は先生にちゃんとやったとか言ってましたけど」
まじかバレてる、といえば「わかりますよ」とずばり。
新着図書はどういうのが来たのかなどを一覧にして貼り出すことがあるのだが、夏帆が男子としゃべってばかりで進まず、しまいには時間がどうのとか言われて押し付けられてしまったのである。
あの子と一緒だといつもそうなのだ。ストレス溜まりまくりだ。
自分がやってないのにやったと言える根性が素晴らしい。私なら無理だ、と思う辺りが利用される原因なのだろう。
わかってるんだけど、ともらす。
「結局、ああいう感じの子が強いじゃない。いろいろとさ」
「先輩、弱そうですもんね」
「ひどい」
否定出来ない。
ある態度なら断れるが、基本、まあいいかって思ってしまうのだ。増野君は「だから押し付けられるんですよ」とずばり。
はいはいわかってますよ。


