「これから会長忙しくなるね」

「……そうだね」

私は上の空で返事した。

「聞いてるの?」

「……うん」

私の目はさっきの男子二人を追っていた。

「だから、会長が教室の前にいるんだけど」

「……ああ」

「有紀」

「……」

「有紀ちゃん!」

「……」

「ちょっと、有紀!!」

「……」

「有紀、無視するなんてそんなにお仕置きされたいのか」

「っ//」

手繋いだ!男子二人が手を繋ぐって超レア!!

「あー、もう無理」

「……へ?」

体が浮いた。

「有紀、お仕置きね」

「?」

「さっきから呼んでんだけど」

「あ、すいません」

「行くぞ」

和海はお姫様抱っこのまま歩き出した。

「ちょっと、カバンとか…」

「俺が持ってる」

和海はずんずん歩いていく。

「うわっ」

生徒会室のソファーに放り出された。