「ねぇあんた最近調子乗りすぎなのよ」

放課後、三年生の先輩に空き教室に呼び出され。そして、案の定いじめられていた。

「私達の和海様に勝手に一人で近づかないでくれる?」

真ん中にいるこの五人の中でカーストが上の化粧の濃い先輩が言った。
っていうか、『和海様』って何?
おもしろすぎです。

「つうか、あんたみたいな女と和海様が釣り合うわけないでしょ」

先輩みたいな香水臭い女はどんな人でもごめんでしょうけどとはもちろん口にしない。

「そうよ、だからナミに譲ってよ」

ズキン___。
心臓が嫌な音をたてた。

「ナミの方が可愛いし、中島くんにはナミの方がふさわしいのよ」

この香水臭い女の方が和海はいいわけ?

「意味分かんない」

「はあ?そのまんまの意味だろうがよ」

「ナミ、こいつしめていい?」

「いいけど」

ナミがそう言って教室のドアを開けると男子が五人入ってきた。