「………結衣様は優しいお方ですね。
では、お願いします。」
…………どうやら嘘だとバレてるらしい。
そうなると少し恥ずかしいなーって思ったけど私も手伝うことにした。
だけどみんなの希望時間が意外と重なったりバラバラだったりして組み合わせるのは難しかった。
「………あ、そうだ。」
「どうなさいましたか?」
「もちろん伊吹は私と同じシフトだよね?
てことは、一緒にまわれるわけだ。」
それは嬉しい。
だって、恋人と文化祭まわるとかめちゃくちゃ青春じゃない?
「………そうですね。」
また、ふっと微笑む伊吹に胸が高鳴る。
そりゃイケメンだもんね、と勝手に理由をつけて納得し、私たちはまた作業を始めた…………。