「それじゃあ早速行くよ!」 「………どこに行くかは決めた?」 「決めたよ。デートなんだから恋人らしくするんだからね!」 そう言って私は伊吹の手を握る。 恋人繋ぎまでする勇気はなかったけれど。 「ほら、これで見た目も恋人らしいでしょ…………って、何でこれだけで照れてんの?」 手を繋いだだけなのに、伊吹の頬はほんのり赤い。 普通女子が照れるもんじゃないの? どこまでピュアなの君。 「ご、ごめん………」 いや、これはこれでギャップ萌えってやつがあっていいんだけどさ。