伊吹ばかりに攻められ悔しかったから、私は伊吹の傷が痛まないように肩の後ろに手をまわして抱きつく。
「………ゆ、結衣様……!?」
自分からキスした時は照れなかったくせに、私から抱きつくと焦って照れだす伊吹。
「ずっと伊吹が好きって言うの待ってたんだからね……!」
私はようやく本心を伊吹にぶつける。
「………すいません………まさか組長に認められるとは思ってなかったので……」
「お父さんが反対しても付き合いたいって思うほど好きになってよ!」
私はそれでもいいのに。
「…………何回も思ったんですが………それで組長と結衣様の関係がこじらせるのだけは避けたかったんです。
やっぱり親は大切な存在ですから………」
伊吹も私の背中に手をまわす。
その言葉は伊吹が言うからこそ説得力があった。
確かにそうだよね………
お父さんがすぐ近くにいることも当たり前じゃないんだよね………。



