まあ伊吹もなんだろうけど……


「おぉー!西条ちゃん、まじ?
俺もできるよ、スキー!」


ところが伊吹が答える前にまさかの隼人くんが間に入る。


空気というものを読めないのかこの人は。


「俺も得意な方かな。」
ここでようやく伊吹が答える。


「じゃあ俺たち同じ班になれるかもな!」


隼人くんはニコニコと嬉しそうに話す。


あ、そうか。
確かスキーはそれぞれのコースに分かれるんだよね。


上級者から初心者まであったはず。


「そん時はよろしくな西条ちゃん。
スキーの時、2人で抜け出しちゃう?」


そう思っていたら、またわけのわからないことを言い出す隼人くん。


「ダメだよ、そんなの俺が許すわけないから。」


そんな隼人くんに対して言った伊吹の言葉にドキッとした。