「伊吹、イケメンなのにもったいないね。
でもモテたんじゃない?」


「それは全部断ってきたから………恋愛なんか必要ないし。」


へぇ。


こう見えて組のことを一番に考えてるんだ。
お父さんの言う通り、真面目なやつじゃん。


「そうだ。恋人同士なんだし私のこと、結衣って呼んでよね!」


私がそう言うと、伊吹はためらいがちに私の名前を呼んだ。


「ゆ、結衣………。」


その低い声といい、顔といい、私の胸を高鳴らせるのには十分だった。


うわー、普通にドキドキする。


イケメンって何してもかっこいいからいいよなぁ。