私も応戦するまもなく伊吹は一瞬で前にいた2人の男の急所に攻撃した。 隙がないその動き。 相手はなす術がなく倒れ込む。 そんな伊吹の強さに圧倒され、後ろにいた残りの男たちが動きを止めた。 すると伊吹は倒れ込んだ男たちの胸ぐらを掴んで起き上がらせ、残りの男たちに問いかける。 「このまま俺にやられるか、こいつら連れて今すぐ逃げるか………選んでくれるかな?」 穏やかなその口調が逆に怖い。 さすがの私もその伊吹の姿にゾッときた。