「ちなみにそれって西条ちゃんのこと?」
隼人くんが少し笑みを浮かべながら聞くと、どうやら図星だったらしく複雑な表情をしていた。
「うん、なんか………結衣がさ、クラスの奴らと仲良くなるのは嬉しいんだけど………
それとは逆に違う感情が俺を支配してるみたいで、よくわからない。」
………私のこと?
伊吹は何に対して悩んでるの?
「それってどんな感情?」
私が思ったことと全く同じ質問をする隼人くん。
「なんか、あんまり男と話してほしくない。
願わくば視界にも入れてほしくない。
…………とにかく嫌なんだ、男と仲良くされると。他の男に笑顔みせてるの見ると、気が気じゃない。
それでたまに考えるよりも先に行動してしまうんだ。」
…………え?
伊吹の言葉に私は固まってしまう。



