『………こんなの当たり前ですよ。行かせてもらってるんですから。』
ずっと前のこの言葉を思い出す。
だからどんなに忙しくても勉強を頑張ってるのか。
今の伊吹がいるのは才能なんかじゃなくて、努力してできたもの。
真面目で純粋だからこそ、こんな若い年で幹部まで上りつめた。
それはどれだけすごいことなのだろう。
そんなちょっとの努力で強くなれるはずがない。
相当、しかも幼い頃から頑張ってきたのだろう。
「………なんか、今ので伊吹の性格の良さの理由がわかった気がする。」
「俺ですか?
そんな性格良くないですよ。」
困ったように笑う伊吹。
ううん、伊吹は中身まで綺麗な人だ。



