ーー「これからどこへ向かうのですか?」 車の後部座席に乗るなり、伊吹は私に聞いた。 「…………私のお母さんのお墓参りだよ。」 私の言葉を一瞬で理解した伊吹。 「……そうですか。」 「うん、だからその前にお花買って行くの。」 …………そう、私のお母さんは私がまだ小さい時に病気で亡くなった。 多分伊吹も知っているのだろう。 ……私のお母さんは本当に強い人だった。 体が、とかじゃなくて精神がとても強くて尊敬する人でもある。 だってあのお父さんが惚れた女だ、すごい人に決まってるよ。