「栗城さんですね。あ、入校式が終わって今日で2回目なんですね」



「あ、そうです」



「分かりました。えっーと、あ、今日担当の先生いますね。椅子にかけてお待ちください」




メガネのお姉さんが私の担当の先生を呼びに行く。



入校式が済んで2日が過ぎた



私はギュッと両手で原簿を握りしめ、椅子に腰をかけると軽く深呼吸をした




優しい人かな…




ここの自動車学校は優しい先生が多いって聞くし、大丈夫かな。いい先生がいいな。




チラッと横目で見ると受付のところでメガネのお姉さんと、同じくメガネをかけてる男性の教官が出てきた




あ、そこにいる人が私の担当の先生…




メガネのお姉さんがコクッと頷いた




私はスッと立ち上がり男性の教官へ足を進めた




「初めまして。栗城 咲綾と申します。よろしくお願いします」




「初めまして。石倉 智幸(いしくら ともゆき)です」





見た目より少し声高い…





「んー、じゃあいつ乗る?」



「あ、え…私、専門学校に通ってて、来れる日が限られてるんですけど…」



「あーなるほど講義の時間とかあるもんな。ちなみに1番早く乗れるのは…明後日の17時かな?」



「あ、大丈夫…です」



「じゃあ、明後日の17時な」



「はい。よろしくお願いします」



「ん」





トントントンって決まった



パッと見ちょっと怖そうだけど、



でも、いい人そう。