「栞菜っ!」



呼ばれて栞菜ははっとした。



いつの間にか眠っていたのだ。



「ごめんなさい!」



あわてて立ち上がると9年ぶりに会うすっかり大人になった啓吾がいた。



啓吾も休日でラフな格好をしている。



「変わんないな~栞菜は。」



そういって笑う啓吾に栞菜は照れる気持ちを必死に隠した。




「おかえりなさい」



「ただいま」




9年ぶりの再会は嬉しさと恥ずかしさとでよくお互いの顔が見られなかった。