啓吾の力をはかるためなのか啓吾の父も栞菜の父も口を挟まない。ただ黙っている。

50人以上の参加者から一斉に責められる啓吾の姿に栞菜は心が痛かった。すぐにでも隣に立ちたい。


啓吾に背負わせてしまったものはこういうことなんだと改めて思い知る。



思わず一歩踏み出した栞菜を啓吾はちらりと見て首をかすかに横にふる。出てくるな。そこにいろ。そんなメッセージが伝わる。