その日はなにもする気になれず栞菜は家に帰った。

すると「おかえり」玄関に啓吾が立っていた。

今は…会いたくないのに…。

いつものように優しく微笑みながら栞菜を見る啓吾の視線が今は痛くて仕方なかった。



「ただいま」
そう言うのが精一杯だった。