「車取ってくる。」
そう言って啓吾が離れると栞菜の前に翠がいた。

「じゃあ、また。」

そう言い残して翠は去っていった。




このままどこかに逃げてしまいたいと思った。

そんなことは許されないことは分かっている。


チャペルを見ながら本当にこのままでいいのかという思いがめぐる栞菜だった。