--4年前--

私「先輩!すきです…!!」

私は、同じ吹奏楽部の先輩に昨日告白をした。
人生初の告白…!!!心臓が口から飛び出るとは…まさにこのことなのか..
と思い知る。

昨日は、先輩と会える最後の日。そう、卒業式の日。
友達の”れみ”が私の背中を押してくれた。

れみ『ほのり!!あんたこのままのつもり??1年間ずっとすきだったんでしょ??今日会えなくなるんだよ??後悔するよ!?』

れみのおかげで、私は勇気を出せた。そしてついに..卒業式の後、なおき先輩 を部室に呼び出した。



ガラガラ


扉が開く音がする。



それと同時に、私の頬が赤くなるのが分かった。


なお「ほのりちゃん?どうしたの?ここ懐かしいね!何か相談事??」

ほの「いえ!あ。。あの!!先輩..卒業おめでとうございます」

なお「ありがとう!さみしくなるー..な!ほのりちゃんとも会えなくなるし。」

ほの「え!…」

もう。そういう期待させるようなことをいうから!!
なおき先輩はいつもそう。部活で負けた時も、いつも頭をポンポンしてくれたり、タオルで涙をふいてくれたり。女の子の扱いがうますぎる。


だからいつも誤解するんだよーー!!

ほの「私もさみしいです。先輩に会えなくなるの。だから…だから..」

ほの「その…」

なお「…いつでもくるよ」

ちが!そうじゃなくて!伝えたい言葉はもう喉まできてるのに、あと一歩がでない。

ほの「先輩!!!」

ドキドキ。聞こえちゃいそうで、必死に深呼吸をする。

ほの「……こ、高校でも元気で!彼女できたら教えてください…」

何言ってんだ。自分、ばかじゃないの!ここまできて、いうことがこれなの!?私!

なお「はは笑 急にどうしたー?笑
彼女ねー…おれね?今好きな人いるんだよ。でも、完全に俺の片思いだからさ笑」

ほの「実は!私も今、片思いしてる人がいるんです!」

なお「…ふーん。それって誰?笑」

ほの「先輩が教えてくれたらいいます!!!」

なお「えー笑 教えないよ笑」

ほの「じゃあ!ヒントだけでも!!」

なお「そうだなー..じゃあ、お互いヒント言い合おっか!」

ほの「…わかりました!」

なお「背は低くて、ショートカット、おれより年下」

少しドキッとした。
変な期待を持った。もしかしたら、自分なんじゃないか。
いやいや!そんなわけない!

ほの「私の好きな人は、背が高いです。1つ上の先輩で、同じ部活です。」

なお「ふーん笑 それって…ま、いいや。イニシャルはK.Hだよ..」

ほの「え!」

さすがに声が出た。K.Hて..
いやまさか…

”かわにし ほのり”


これが私の名前。もう聞くしかない。

ほの「名前、教えてください!そのK.Hさんの名前はなんですか?」

なお「それはずるいよー!笑ほのりちゃんが先イニシャル言ってくれたらいいよ」

ほの「私の好きな人のイニシャルは…K.Nです。」

なお「そっか。ありがとう。もう、言っていいよね?笑 俺の好きな人は…」


もう、ドキドキが止まらない。
鼓動が早い。

ずっと夢に見てたことが、現実に起こるって期待していいの??
ねえ。先輩。


私の名前を言って。


なお「”かわにし ほのり””って子だよ」


その瞬間、涙より先に笑顔が私の顔を覆っていた。
人生初の告白(?)人生初の恋人。人生初の両想い。

嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

ほの「私の好きな人は”かわべ なおき”先輩です!」

なお「ははは笑おんなじだね。これからよろしく。俺と付き合ってください」

ほの「もちろんです!こちらこそよろしくお願いします!」


その日、私たちは歩いて家まで帰った。