私が舞子の背中をさすると、舞子が目を湿らせてうなずいた。


 こうして近くで見ると、一週間前よりもニキビが増えた気がする。


 思えば目も小さいし。


 もっと肌のケアしろよ、地味子。


「あぁ、そーだ。まいまいも、これあげる!買ったんだー」


「え?何?」


 優希が、舞子の手のひらに紫色のストラップを置いた。


「私、今日誕生日じゃないよ?」


「いーのいーの、愛羅にもあげたから!緑色のやつ!色違いおそろだよ!」


 優希はすがすがしい笑顔で自分の席に戻っていった。