視線 ～人生が変わる瞬間～

　森田は顔を真っ赤にして椅子から立ち上がった。


　そして、大声で私にとどめを刺す。


「やめろよ！こんな奴、気持ち悪ぃだけだろ…！？」


　教室は一瞬で静かになった。



　まあ、そんな事があったせいで、私は誰も信用する事が出来ない。


　好きな人を教えるつもりなんて一ミリもない。


　まず、転校してきたばっかりで好きな人がいないし。


「舞子は？憧れの先輩がいるんだよね、確か」


「え！ちょっとぉ、その話は秘密だってば」


　舞子が、優希の口を慌ててふさいだ。