危ない危ない。


 売店で買った牛乳を飲んでいる時の唐突な質問に、思わず吹き出してしまうところだった。


「え、そんなビックリしなくてもいいじゃん」


 舞子が口にご飯を入れたまま、もごもごと喋った。


「その反応怪しいな~。いるの?いないの?」


 優希が興奮した様子で机を軽く叩いた。


「いないよ。そういう優希こそいるんでしょ?」


「いないっての。大体好きな人もいないのに」


 優希はふて腐れたようにしゅんとしぼんでいく。


 女子っていうのは、どうしてこうも恋愛に喜怒哀楽を使うのだろう。