そう誓った瞬間、チャイムが鳴った。


 気が付くと、周りのみんなはもうとっくに座っていて、立っているのは私一人だけ。


 数学教師もいつの間にか教壇で腕を組んでいた。


 私は、ぎこちなくゆっくりと椅子に腰を下ろした。


「…織坂、遅刻な」


「はい…」


 この学校で初めて、先生に目を付けられてしまう瞬間だった。



「愛羅さぁ、彼氏とかいないわけ?」


「はっ!?」