「やっほー、おばあちゃん!」



「あぁ、朱奈かい?」



「他に誰がいるのさーw」



「あんたはいつも元気だね。それにしても、こんな遠い所までありがとさん」



「大丈夫大丈夫!!…それより、おばあちゃんの容態は?」



「あぁ、休んだお陰か大分身体が楽になったよ。まだ熱が少しだけあるぐらいかね」



「もー、おばあちゃんが趣味でやってることだから、あんまり口出したくないけど、身体だけ本当に気をつけてね!?」



「そうだねぇー…倒れちまっちゃ意味ないからね、気をつけるさ」



「どうしてもって時は、わたしを呼んでくれてもいいんだし…」



「分かった、分かった。朱奈、本当に心配かけてごめんね」



「うん…あ、あと、お母さんも口には出さないけど、絶対心配してたからね!心配かけすぎると、お母さんが飛んでくるよw」



「あら、それは気をつけないと」



「じゃぁ、私お母さんから預かった薬の準備してくるから」



「…苦いから、あの人の薬は苦手なんだけどね」



「良薬は口に苦しだよ!あ、あと、ミートパイもあるからね!」



「はいはい、お前こそ、怪我しないようにね」





そうして私は部屋から出て、キッチンへ向かう。

持ってきた、お母さんお手製の薬をティーパックに入れ、お湯の中に煮出す。
その間に、ミートパイを軽く温め、8等分に切ると、一切れお皿に乗せた。




「うーん。いつかいでもこの匂いは好きじゃないなぁ〜…おばあちゃんが嫌がるのも分かるんだよね、私もお母さんの薬好きじゃないし←」




なんせ苦いの全般ダメな私…よく効こうが苦手なもんは苦手だ。


煮出した薬をカップに移し、カップとパイが乗ったお皿をお盆に乗せておばあちゃんのいる部屋へ向かう。





「おばあちゃん?入るよー」


「なんだい、もう薬ができたのか」


「まぁ、煮出すだけだしね」




おばあちゃんは渋々コップを受け取ると、薬を飲み始めた。





「…もう少し美味くは作れないのかい。前回飲んだ時とあまり変わらないぐらい不味い」


「んー、お母さんも頑張ってるんだけどねー。中々上手くいかないみたいだよ」


「ふん、次はもっと美味しくなってないと飲まないからね」


「じゃぁ、おばあちゃんも倒れるまで無理しないようにしなきゃね!」


「孫にまで言われちゃね…気をつけるよ」


「おばあちゃんの顔も見れたし、薬も届けたし…私は明日の昼前には出るね」


「たいしたもてなしも出来ずに申し訳ないねぇ…」


「いいよいいよ。おばあちゃんは早く治してね」


「この家のものは好きに使って構わないからね」


「うん、じゃぁ、おやすみなさい」