私はというと、ワンテンポ遅れて…





「ええええええぇぇぇぇぇーーーーー!!!!ど、どういうこと?え、狼さんが本物の狼になった!?え、狼さんは狼さんじゃなくて、狼だったってこと????え、狼さんはどこ行ったの?あ、あとこの毛モフモフしてもいい??いや、ダメって言ってもモッフモフするけどね!!キャー!!!めちゃくちゃモフモフ!!気持ちい!!ふふふふふふふふふ…もう私いつ死んでもいいくらいに今とてつもなく幸せ!!この毛刈っちゃダメだもんね…名残おしいなぁ…どうにかして手に入らないか…いや待てよ、狼にも毛の抜ける時期とかあるんじゃね!?だって、犬も猫もあるんだよ!!冬毛から夏毛に変わる時にぜひ呼んで欲しいな!!ぜひ手伝うから!!そのかわり、抜けた毛を貰うということで…ぐへへへ、今から夏が楽し「いや、いい加減黙れよお前!!」」


「何?今とても楽しいんだから邪魔しないでよー。ブーブー」


「いや、お前どれだけ喋る気だよ!なげーよ。読者が退屈だろうが!!」


「いやね、正直、興味ないし。そんなことよりも、このモフモフの毛をどうやったら手に入れられるかの方が大事だし、狼さんは、自分の毛がどれほど私を誘惑するものか知って言ってるわけ ???自分の毛の魅力をわかってないな??そりゃダメだ。ちゃんと理解してないと「だーかーらー!!!お前、時間がねぇーんじゃ無いのかよ!」」



「あ、そうでした」


「ったく…だから、俺もこの姿になってやったっていうのに…お前のせいで進まねぇーじゃねーか!」


「あ、そうだ。どうして狼さんから狼になったの?」


「え、今更???」


「いやぁ〜モフモフのお陰ですっかりわすれておったぜ←」


「お前が急がねぇーとって言ったから、送ってやろうと思って…」


「へぇー、狼さんは狼にもなれるってことね」


「普段は、人間の格好だけどな」


「あぁー、あの耳と尻尾の生えた人間ねww」


「笑うなら、もう乗せない」


「あー、いやいや、待って待って、あの狼さんも好きだけど、狼の格好の時もめちゃくちゃ格好いいよ!!だから、拗ねないで!!」


「拗ねてねぇーし……もういいから、早く乗れ」


「……乗っても潰れないよね??」


「俺を誰だと思ってるんだ、そんなヘマするわけねえだろ??それに、俺は力持ちだしな」


「…じゃ、じゃぁ、お願いします」


「おう!街の入り口までで大丈夫か?」


「うん、そこまで行ってくれれば、あとは目と鼻の先だから」


「了解!しっかり掴まっとけよ!!」



狼さんがそう言うと、狼さんは私を乗せて走り出した。

……めちゃくちゃ速くて、何度も死ぬかと
思いました。狼さんには悪いけど、もう二度と乗りたく無い…いや、座り心地は抜群に良かったんだけどね…どれだけ座り心地が良くても、死にたくはないので……