ー放課後ー
亜樹くんから返事はなかったから来てくれるか分からないけど、今、私は屋上にいる。
真っ青な空とは裏腹に、私の心は曇っている。
屋上に風が吹いた時、ドアが開く音がした。
亜樹くんだ。
「亜樹くん……」
「なんの用?いそがしんだけど。」
やっぱり迷惑だったよね。
「ごめん。でも今日で最後だから……」
「最後って?」
怪訝そうな顔で私を見てくる。
今思うと、付き合ってから亜樹くんの笑顔を見ていない気がする。
「呼び出してごめんね。それと、来てくれてありがとう。」
「要件は?」
イライラしてる。早く言わないと。

