遅い。
流石に遅すぎる。
待ち合わせの10時からもう2時間経ってる。
はぁ。誕生日を覚えてるか以前の問題で待ち合わせに来てすらくれなかった。
途中、電話しようかと思ったけど、亜樹くん自ら来てくれないと意味が無い。
お腹もすいてきた。
もう帰ろうかと思ったけど、これで最後だから、できる限り待とうと思う。
途中でナンパされたりしたけど、断った。
亜樹くん以外の男の人を見たらつくづく亜樹くんのかっこよさが分かる。
亜樹くんがカッコイイのは顔だけじゃない。
以前、私が困ってるところを助けてくれたのも亜樹くんだ。
亜樹くん。やっぱり私だけがあなたのことを好きだったんだね。
雨が降ってきた。傘は持ってなかったけど、買いに行ってる時に亜樹くんが来たらだめだし、それになんか濡れたい気分だった。