これはとある物語である

むかーしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがおりました

某日、おじいさんは山へ山菜取りにいきました

「よいこらしょっ、はぁ…はぁ…若い時にはこんな山簡単に登れたはずなのになぁ…」

おじいさんは、最初に猛ダッシュしてしまったために麓から100mで、もうバテてしまってました
しかし、おばあさんにひもじいことをさせたくないため、おじいさんは休憩しながら山菜探しを始めました

「きのこがあったぞ…じゃがこれは、たべれるかいの?」

おじいさんは、山の食べ物の知識がないのでした

「…毒かの?はて…どうしたものか」

途方に暮れていると1匹の雌鹿が近づいてきました

「おじいさん、どうしました?」

「きのこが毒かわからんでの…ん?…おお!鹿じゃ!」

おじいさんは、持ってた火縄銃口を雌鹿に向けました

「撃たないで!私はアマテラス様に使える神使です」

「なんと!アマテラス様の神使じゃと!?」

「はい」

「ならばなぜこんなとこにおるんじゃ」

「アマテラス様が『少しの幸になれば』と」

「で、おぬしはなにをしてくれるんじゃ?」

「私めは、一応鹿なので毒のものを見分ける事ができます」

「ふむ…」

おじいさんは、近くにあった怪しげに光る木の実を鹿に見せ、こう問うた

「この木の実は、毒はあるかの?」

「試しですか…(くんくん)…これは、とっても美味しい木の実でございます」

おじいさんは、それを聞いてひとくち食べた

「あ…」

「(もぐもぐ)…一見怪しい光を発しておるがとても美味じゃの…」

「それは、よかったです」

「それじゃあ、おぬしの毒ききはしんじよう」

「信じてなかったんですね」

「喋る鹿など信じられるか」

「そこは、驚かないんですか!?」

「地蔵がツクモガミになるのとおなじじゃろ?」

「…(違うんだけどなぁ)」

「さて、なんだか元気になってきたから、いっぱいとるぞ!鹿!はようこい!」

「私には、ナナセという名前があります!えっ…ちょ…はやい…待って〜!!」

ズンズン山を登るおじいさんをナナセ(七星)は、追いかけていきました