私の名前は水瀬菜々美。
大学に入学して2年が経った。
高校を卒業しこの大学に入り、地元も離れて一人暮らしを始めた。

この大学に入ったのは初恋の人に会うため。
だけど一度も会えず、勉強とバイトの日々を送っている。


「なーなみっ!おはよ!」
「おはよう」
この子は緋山栞里。
大学で初めてできた友達で、
何でも話せる親友。

「菜々美、さっそくなんだけど」
「やだ」
「まだ何も言ってない」
「栞里の頼み事なんて想像つくもん」
「これは一生のお願いなの!!私の人生にとってすごーく重要なことなの!!」
「一生のお願いってもう2.3回聞いた気がするんだけど」
「なーなーみー泣」
「仕方ないから一応聞いてあげる」
「今日ね、先輩の誕生日なの!!」
「滝澤先輩の?」
「そう!で、今日夜先輩の誕生日パーティーがあるみたいで一緒に来て欲しいの♫」
「行ってあげたいけど今日バイト」
「それなら問題ないから!もう店長には話つけてあるから」
「また勝手に」
「だってバイトっていうと思ったから。先手打っておかないとなーって」
「私今月ピンチなのに、、」
「まーた水瀬に迷惑かけてるのか」
「拓人くん」

この人は冴島拓人くん。
栞里の幼馴染で私とも仲良くしてくれている。

「またって何よ」
「この前だって滝澤先輩のことで水瀬にバイト休ませて付き合ってもらってただろ」
「拓人には関係ないし。、、あ!そうだ!」