月夜に輝く鬼の目は__

〜蓮 side〜


_足手まとい__


確かに倉咲、いや鬼神の言う通りだ


今の俺たちじゃ百鬼の足を引っ張るのが目に見えて分かる


だけど、自分の族に売られた喧嘩を他に託すなんてこと、認めたくない


……下っ端時代の俺なら、そう思って無謀にも相手に向かっていったんだろうな…


でも……俺は、総長だ。今は鬼神の言うことを聞くのが正しいことくらいわかってる


だから俺は小さく頷いた


自分の力で敵を倒し、自分の族を守りたいと言う思いに蓋をして


その気持ちを汲み取ったのか鬼神は背を向けながらも力強く言った



鬼神「大丈夫。すぐ終わらせる」


その後ろ姿はとても偉大で、それと同時にどこか儚くも感じた



そして鬼神は喧嘩の渦に入り、たった数分で敵は壊滅した


これが俺たちの本当の出会いだったんだ___



〜蓮 side end〜