「覚悟って何の……」
「ーー俺は晴紀が好きです!」



照りつける太陽を背に、爽やかな声音は僕の耳をすり抜けていく。


「…………は?」
「俺は晴紀が好き!」


笑窪が出来るその顔は僕が一番好きなものだ。



「ほらね、驚いただろ?でも驚くのはまだ早い!」


なんだか偉そうに腰に手を当てて鼻高々に僕を見る。



「晴紀の秘密、知ってるよ!」



ああ、何だかすごく嫌な予感がする。



「ーー晴紀はずっと俺のことが好きだ。」



ああ、やっぱりか……。




「………いつから知ってたの?」
「ずっと、ずーっと前から。」



上手く隠せていると思っていたのに。


「よく気付いたね。」
「うん、だって俺の方が先に好きになってたから。」
「そうなの?」
「そうだよ。」
「そっか………」