「あぁ…そうや…副長
これだけは、言っとくわ
斎藤の事やけどな… 処女やで…」


「んなっ!! うっうぅ」


「寝てなって!」


沖田さんに布団へ戻される


「藤堂とは、ありえへん
斎藤が好きなんは、ずっと副長やし
こいつ… アホやもん」


「アホは、山崎さんもだ!」


土方さんは、何も言わず
山崎さんの言葉を聞いていた


「何で、あの2人が懐妊やと
勘違いしたんか、知らんけど…
副長に、前みたいに扱って欲しくて
沖田にも一芝居させたんやろ
バレバレやで…
でも… 良かったな
副長が、信じてくれて…
監察方の目は騙せんやってんけどな
俺は…
この前の…
幸せそうな斎藤を見た時
ホンマにアホやと思った…
生娘のクセに…
惚れた男にすら触らせへんやなんて
アホやん…」






スースーと寝息が聞こえ

私は、土方さんに顔を見られないように
丸くなり隠れた


山崎さん!! 
喋りすぎ!!




「土方さんが羨ましいよ」




沖田さんが、消え入る声で呟いた





「どこがだ」






言って、土方さんが部屋を出た