会津公は、とても動揺した

慶喜様は、話よりも壱を見た後私を見て



「気味が悪いほど似ておるな」




久しぶりに言われたなぁ

どうして、私にだけ言うんだろう




「…すみません」




気分を害されたのなら、と思い
思わず謝罪する



「いや、すまん
悪気は、ない 忌み子でなくてよかったな」



「……」


私は、微笑んだ


慶喜様以外は、私が女だと知っている

苦笑いするしかなかった








そして、慶喜様が



「対策を立てる必要はない
出来ることなら、戦は避けたいが
あちらは、打って出たいのだ
こちらは、受けて立つのみ
勝てば良いだけの話だ
もし、御旗を掲げられた場合
速やかに、大阪城へ退け」




「慶喜様、近藤、沖田の両名を
もしもの為、大阪城へ先に移して置いても
構いませんか?」




「ああ かまわん
大阪城が危なくなれば、江戸へ
どこかで落ち合う機会があるだろう」