私がそばに行くと


永倉さんが退いた




「お前の事を頼むって…」





平助を可愛がっていた

この2人に看とられたのか





「平助…」






苦しみから、解き放たれたように
穏やかな顔だった



血塗れでなければ

今にも起きて、ニカッと笑いそうだ







私は、まだ平助としたいことがあった











目の前がぐるりと回って

倒れる




そう思った






原田さんに抱き留められたらしい






「斎藤!!しっかりしろ!!!」














原田さんが、呼ぶ声が近くで聞こえたが

私は、意識を手放した














なんで、こんなことになったのだろう