私は「ごめん、貯金してるんだけど色々立て込んでて使わなきゃいけないからないんだよね」と返した


母は「お金に余裕が出来たらたっぷりちょうだいね」
と送ってきた。


余裕か。保険の仕事はその時によって月の給料が変わる。ノルマを達成しなければ意味がない。

私はそうやって築き上げたものを簡単に奪われるのは流石にごめんだった。


言葉の毒。こんな言葉を聞いたことはないだろうか?


保険の仕事は言葉の毒で出来ている気がする



その一言で契約をもらい、

その一言がなければ契約はとれない。


私はその一言という名の言葉の毒をあまり使えない。



何故だろうか?でも売り上げは上位


言葉の毒を使い過ぎると逆に契約はとれない。



もちろん私はその言葉の毒を使い過ぎた人を見たことがある。


その人は可愛さで契約をとっているようなものだ。


なんて簡単なのだろう。



そうあなたもいつかは痛い目見るよ






時間が進んでいるのを確認すると仕事に行こうとした。


でも今日は日曜日。


仕事の日ではない



少し退屈に思いながら目を瞑る



あぁ 夏の匂いが恋しい


今の季節は夏とも言えず春とも言えない。


曖昧な季節だ。






少し寝てしまったみたいだ


時計を見るとまだ朝の10時


携帯を見るとLINEが入っていた



「おはよう!今空いてる?空いてたら家少し来て欲しいな」


今日はなんだろう


と思いながら返信する


「おはよう。今空いてるからそっち向かうね」


と返し、出掛ける準備をする。


車に乗り駿人の家に向かった