ショッピングモールまで少しの道を歩く。



彼は自然に手を絡める


肩がぶつかる


肩がぶつかった時の体温はやわらかい温度だった。




口から出る言葉は時に冷たく、甘く蜂蜜みたいだ。





ショッピングモールまであと少しの距離





カバンが震えた



携帯が鳴っている



電話の相手は母



電話に出ると



「ばあちゃんが倒れた」



携帯を落としそうだった



私は聞く「なんで..倒れたの?」



「熱中症で倒れたって」



母は私に言う



「あんた今すぐ九州まで行ってきてくれん? 」



いいえとは言えなかった


あれだけお世話になって大好きなばあちゃんが倒れた、と聞いたらすぐ向かいたいくらいだった。



私は仕事がある



行かずに後悔するより行って後悔する方がまだマシだ
と思った。




母に返事を返した「私、九州行く」




母は「わかった、話はまた後で」



電話が切れた



彼に言った「私のばあちゃん倒れて今から九州行くことになった。」



彼は「え、、今から行くの?」


「じゃないと間に合わないの」


「そっか..気を付けてね、俺はここで待ってる。」




「ありがとう、行ってくるね」




繋いだ手を離し私は走って駅に向かった



その時の外の匂いは知らない匂いだった




振り返ると彼は見えなくなっていた





駅に着き、急いで車に乗った



車に乗り、家に向かう



家に着き、家の中に入り



服を沢山用意したり、色んなものを入れ

いつでも泊まれるようにした



飛行機のチケットは取れず


新幹線で行くことにした。