どうしてあの時気づけなかったんだろう。

あの時気づいていれば、手遅れにならなかったかもしれないのに…。

ううん、後悔したってもう遅い。
私には終わりが迫っているのだから…。






今年から麗明高校に通うことになった。
原田莉夏(はらだりか)
今日は、入学式。
朝から親友の中元美彩(なかもとみさ)
と地元の駅で待ち合わせしている。




バレないように薄く施したメイク
ヘアアイロンでストレートに伸ばした髪の毛
裾を上げて少しだけ短くしたスカート
紺のブレザーに赤と黒のチェックスカート
女子は赤のリボンかネクタイを選べる。
ほどよく着こなし最終チェックを終えた
私は、家をあとにした。

「ふぁぁ…。
この時間なら間に合うかな…」

家を出て10分程で駅についた。

「時間まであと5分か…」

ちょうどいい時間に着いたかな。

「ブー。ブー。」

スマホが震える。

「ん?」

スマホを見たら美彩から

「ごめーん!熱出ちゃって今日行けなくなった!悪いけど1人で行ってくれる?」

…。

え。
嘘でしょ。