「殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺」
私の触手が、アリスを危険だと言っている。
逃げよう!!
私は、走る。
だけど、黒い手に捕まる。
「うっ!」
なにこれ苦しい!!
しかも熱い。
当の本人は、泣きすぎて、目が見えなてないみたいだし。
グッッ
苦しい……誰か、助け…
「はーーい。登場、ジュピターでーす。」
誰かが、目の前に現れた。
ジュピター??誰?
ジュピターを名乗る人は、
「ほれほれ。自分が起こしたことでしょ?子ウサギちゃん。どうするの?ここまでアリスにひどいことしておいて、助けを求めるの?」
挑発してくる。
「それは!!」
だけど、言い返せない。
「アリスは、誰かに助けを求めた?求めてないよね?それどころか、今の自分の力をすべて使っても、君らのことを助けたかったんだよ?」
「……………」
そんな……
「大変だねぇ。ただの嫉妬から、大変な堕天を起こしちゃってさ。」
は?
「へ?堕天?…」
「あ…(やべ言っちゃった。)まぁまぁ、どうするの?」
誤魔化した…
「……」
「まぁまぁ、止めておいてあげるから、“奇跡“が起こるまで、悩んどけば?」
ジュピターは、そのまま、アリスに向かっていった。
奇跡……
当の私は、もう目が覚めていた。
そんなの起こるはずがない。
起きて今のアリスを止めれる奇跡は……ちぃなが、生き返ることだけ。
それを起こすの?無理だよ。死者を蘇らせれるのは、モロスかハデスなどの
神様たちだけ。
あいつは、その神様を…??
まさかね。
コツコツコツ
「やぁ、ユピテル。」
「…がグ…ゥ…じ……ゅ…び…だァ……」
これは、すごいなぁ。
「ねぇねぇ、ユピテル。大丈夫?」
「…あ.....がぁ..ぎぃ…ぐゃ..げ..ょ…ヴ…ぃ.……」
参ったなぁ。
言語を失っとる。
「遅鳴……死んじゃったの?」
ピクっと、動いた。
反応した…こりゃあいい。
「…ヴ……ん…」
へんじをした。
「で?君は、何をする気なの?遅鳴を殺したやつを殺す?」
「…ご…ろ…じだ……い…」
黒い手は、伸び続けるが、本人の、ユピテル自身は、白い両手で、遅鳴を抱きしめながら、涙を流している。
「殺してどうするの?」
「…ゴロ...ジデ....ゼガ…イヲノロ…ヴ」
世界を呪う。
「どうして?」
「ゼガイガ……ワダジニ..ゴノヂガラヲ………アダエデ.....ゴヴユヴ…ドギニ…ヅガエ....ナイガ…ラゼガイガ…ギラ..イ」
世界が私にこの力を与えて、こういう時に使えないから、世界が嫌い。
「ダイジナ…マモ…リダイ..…イ..ノヂガ....マモレナ..イノナラ…ワダジハ..ゼガイヲ…ノロッデ…ガラジヌ…ガナ…」
大事な、守りたい命が守れないのなら、私は、世界を呪ってから、死ぬ。かな。
死にたいのか……
遅鳴がいないから。
大切な時に力が使えないから。
んーーー。
君は、少し自分の力を甘く見てるよ。
君の元々の力は、あれなんだから。
「あのさあ。死ななくてもいいんじゃない?遅鳴も死んでないんだし。」
「…へ……え……?」
「(デスハ。そろそろいいよ。)」
「お前は、癒しの力があるが、その力は、お前の涙にもあるんだ。さぁ、見てご覧よ。そろそろ。」
その時、この場所にいた全ての人が、驚きで言葉を失った。
そして感動で涙した人もいた。
遅鳴の身体から、
金色の大輪の花が一輪咲いた。
それは、アリスが流した、涙から咲いたものだった。
昔私は、聞いたことがある。
金色の花は命を芽生えさせた、
その花はゼウスが流した涙でもある。
金色の花は命を与え、漆黒の花は命を奪う。
そして、ゼウスは、その力を、ある一族に与えた。
もうその一族は、壊滅したと聞いたけど。
違ったのかな?
そうしたら、
アリスは、その両者であること。
ユピテルから出ていた、黒い手は、その金色に消された。
金色の蕾の中に包まれた、遅鳴。
そして、遅鳴を包み込んだ金色の蕾は、開かれた。
中から、片目が黄色い、遅鳴が出てきた。
「……遅鳴!!!!」
私は、遅鳴に飛びついた。
感激だ。我を忘れていた時とは違う。
「えーと。ただいま?」
遅鳴は、困りながらそう言った。