「皆さんは、パラレルワールドを信じますか?



信じられないでしょうが、パラレルワールドは、存在するんです。



私たちは、3つある、パラレルワールドの、グリーンフォールという所から、来ました。」



パラレルワールド?


グリーンフォール?



どれも、信じられない!


中二病みたいだ!



「なんで、そのパラレルワールドの住人が、ここに?」




一間あけて、愛鳴兄さんが、聞いた。







「えーと、そのぉ……


説明すると、長くなるので、手短にしますが、




私達は、グリールキャルという、教会で働いていて、



ある日、出現した、大聖堂の大門を見に、行った時、



とある、本を読んだら、そこに大門を開けるのは、名前に、『秘』が、ある人のみ。ということが書いてあったんです。



で、その本を読み終えた時、グリールキャルの神父、マッドが、ナイフで、私たちを襲ってきまして、




私が、大門を開けて、逃げる場所を求めていたら、最後にマッドの投げた、ナイフが、私の腹部に刺さったり、



気づいたら、この世界にいました。



あの門は、異世界に通じる門だったのです。



と、言うわけです。」







笑えない話になってきた。





「つまり、身寄りは、ないってこと?」



遅鳴兄さんが、言った。


「そうなりますね。」



「行く宛もなし、目的もなし…
愛鳴兄さん!!!」


架鳴兄さんが、叫んだ。


兄弟全員の視線が、愛鳴兄さんに、行く。



「わ、わぁーったよォ!ここに置いてやるから、その目をやめなさい!」




「わーい!」




兄妹全員が喜んだ。






「え?ど、どういうこと?」




「身寄りが、無いなら、ここに居ていいよ。昼間は、学校があるから…明日から、行けるようにしておく。」





「………あ、ありがとうございます!!」





みんなは、ぺこりと、頭を下げた。





「それじゃあ、自己紹介だね!」





長男が、言い出した。