頭を抱えていると


目の前に誰かの足が見えた。



誰かなんて、わかってる。



3ヶ月間この人だけ見てきた私にはわかる。



「遠野!!!」


「………」


「教えてほしいの、あの日臨海学校のときなにがあったのか‼」


「………」


「遠野!!!!!」



私は、廊下に響く声で遠野にそう言った。