野獣に愛されたお姫様


すごーく腹が立つのですぐに立とうとするけど今回はそんなすぐに立たなかった。



「音羽ちゃん!」



菜々子ちゃんがすぐに駆けつけてくれる。



でもそんな菜々子ちゃんがわたしのところへ着くよりアイツの方が早かった。



「だから気をつけろっつたろ」



「潤…」



倒れているわたしをヒョイと持ち上げお姫様抱っこ状態になり周りの悲鳴が鳴り止まない。



「ねえ、ちょっと潤下ろして!」



「だめ。俺今イライラしてるから」



そのまま潤に保健室まで連れていかれた。



カチャカチャと保健の先生がわたしの手当てをしてくれて、そんなわたしの側に寄り添ってくれる潤。



「おと、ごめんな」



「ん?なんで?」



ひどく申し訳なさそうにしている潤の意味がわからなかった。



「あいつら多分俺のこと好きなやつらだ」



「あ〜そうゆうことね。でもわたしも意地で試合を続けちゃったし、潤のせいじゃないよ」



潤にそんな顔をして欲しくないわたしは大丈夫だと声をかける。



あっという間にわたしの治療は終わったがこのまま試合を続けるのは無理だということでわたし達は試合を棄権した。



「悔しいなぁ」



「なに言ってるのよ!ほんとに心配したんだから〜」



「ごめんね、蘭ちゃん。もう大丈夫だから!」



少し涙目になってわたしをぎゅっとしてくれる蘭ちゃんは本当にいいお友達。



そして球技大会も終わり、わたしも帰ろうとした時…。



「音羽。お前はそんな足で一人で帰ろうとしているのか?」



「潤。わたしは大丈夫だよ。歩いて帰れるよ」



「だめだ。送る。これは決定事項だからな」



わたしに対しての過保護な部分がここで発揮する潤でした。