against

「完璧な人」

目を細めて言うと二人ともキャッキャッと笑い出した。

「でた〜涼子」

「完璧な人なんているわけ?」

二人の反応にふっと鼻で笑った。

彼氏のいない私にいつも二人は、こんな話ばかり持ち掛ける。

だから私はいつも『完璧な人』と言って切り抜ける。

私は完璧主義なのだと。理想が高くて並の男じゃダメだと主張するのだ。

本当は完璧な人なんているわけもないし、そんな奴がいたら私は大っ嫌いだろう。

私は完璧じゃない人間が好き。

まぁ男には正直、興味のカケラもないのだけれど。

興味があるのは、舞台の横に高々と掲げられた、白くて丸い時計だけ。

早く終わらないかな。

遠くからでは針が進んでいるのが見えにくい。

こうして授業も受けずに、くだらない話をしている時間。

一刻も早く終わって欲しかった。

それか、重いっきりアタックを打ちたかった。

体育を満喫するのは『ダサい』にあたるこの世界。

立っている事も出来ずに、冷たい床にベタッと座るしかなかった。