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「――は?」

体育館の隅っこでバレーボールを抱え、飛び交うボールを目で追っていた私に、奈津美か綾菜のどちらかが話しかけてきた。

すでに授業は始まっている。

「うーん?」

まだ眠たいフリをして二人に顔を向ける。

「あの子いいんじゃない?」

奈津美はおっきな目を輝かせて、仕切られた体育館の向こうを指差した。

隣では男子がバスケットボールをしていた。

「……微妙」

顔をしかめて言うと、奈津美は同じような表情に、綾菜はくすっと女らしく笑った。

「涼子またそんな事いって〜せっかく奈津美が彼氏探してあげてるのに〜」

頼んだ覚えはないのだけれど。

「どんなのがタイプ?」

興味がなさそうに見えて意外に綾菜は食いつきがいい。