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「で、中学でそこそこの成績だった俺らだったからなのか簡単にバスケ部できちゃって」

「へ~凄い」

本当に凄い。行動力と団結力。男の子ってやっぱり憧れる。

「出来たのはいいんだけどさ、部すらなかったから監督なんていないし、たまたま手の空いてる先生が顧問になったけど、素人だし」

「うん」

「最初こそ備品や設備を整えるのに一生懸命だったけど、そのうちだらけてきたっていうか、入学当初の気持ちがなくなっていって……」

ふう、と少し息を吐いて呼吸を正す俊也。

「事件が起きたんだ」

「事件?」

「そう、知らねぇ?バスケ部の部室でボヤ騒ぎがあったの」

部室?あの部室で?知らないなぁと考えていると「ほんとにお前学校に何しにいってんだよ」なんて言われてしまった。

「その頃練習って言うよりも部室で遊んでる時間の方が多くて、それでもそれが楽しくて……その日俺委員会でさ、いつもより行くのが遅くなったんだけど、行った頃には部室の前に人だかりができてた」

思い出しているというより、今目の前で起きている事を話しているような、そんな感じがした。

「中にいたのは三人で、見つかったのは煙草とライター、吸ってたのかただ遊んでたのかは知らねぇけど……それから、三人は停学、部活は無期限の活動停止」

どれほどの悲しみだっただろう。一瞬にして楽しかった日々がなくなるなんて。

「そして晴れて廃部となりました」