against

何となく過ぎていた時間。

このまま過ぎていくものと、ゆるやかな時の流れはそう錯覚させていた。

そんな事はないと十分すぎるほど知ってしまったのに。

今日は久しぶりに今日が終わるのが長かった。そう思った時に自分の時間が戻りつつあるような感覚があった。

人間、そんな簡単に染み付いたモノを消せるのならば苦労はしない。

どれが本当の自分で、私のココロはどこにあるのか。見えているもののホンモノとニセモノがわからない。

それでもやっぱり、ここに来ると落ち着く。お気に入りのベンチに座るだけで、重たい何かを外したみたいにスーっとココロに綺麗な夕焼けが入っていく。

今日は何か特別綺麗に見えてしまう。

何でいつもの夕焼けなのに、こんなに美しいのだろう。

見える景色は同じなのに。


気がつけば涙が出ていた。