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体育館を出たあたりで昼休み終了のチャイムが鳴った。

「あと一ヶ所あるんだけど……」

狭い窓から外に出たからか背伸びをしながらチラッとこちらを振り向く俊也。

「やっぱりアンタ常習犯でしょ」

呆れたように言った私だったけれど、この状況が楽しすぎて笑みがこぼれてしまう。

昼休みが終わり遠くの方からも音がだんだんと消えていくのがわかった。その代わりにやわらかな風が辺りの木々をザワザワと揺らしていた。

「じゃあ行くか」

交互に現れるキラキラとした初夏の日差しと揺れる木々が作る影。綺麗なシルエットを踏みながら、校舎の外側を大きく回るように歩いていく。

もうきっと誰にも会うことはないし、ここは私がいつもいた校舎の裏の道だから誰にも見られる事はない。

そんな気持ちを共有しているかのように前を歩く俊也のスピードは遅くなり、私に合わせるようにゆっくり歩き、徐々にその距離を縮めたかと思えばいつの間にか隣を歩いている。

俊也は全てが自然で、全てが不自然だった。