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歩き初めてすぐに立ち止まった。かかとの潰れたローファーでは歩きにくいのだ。

左右をリズムよく正し、再び沈んでいく太陽に向かって歩きだした。

私は奈津美に会って何が聞きたかったのだろう。

それとも何か言いたかったのだろうか。

今更、大嫌いだった友達付き合いでもしたくなったのだろうか。

わからない。

でも確かな事は、何故か奈津美が心配でたまらないのだ。

あの壊れてしまいそうな笑顔は、どこか自分の中にも存在している気がして、頭から離れてくれない。

最低限の繋がりで障害の少ない道が、このくだらなく長い時を終わらす一番の近道だと思っていた。

でもそれは、高速道路のように分厚い壁で覆われた長い道を、景色も見ずに速く走っていただけなのかもしれない。

慌てて降りたインターは、知らない場所で。

新しい道だと思っていた道は、結局繋がった一本の道だと言うことを思い知らされた。