……―――さかのぼること30分前… SHRも終わり、それぞれが部活や自宅へと足を運んでいた。 はあ……! 今日も一日頑張った、私! あまり明るくない茶髪をくるくると指で触り、ふう、と一息つく。 教室にはもう数人しか残っておらず、私も帰ろうと準備を始めていた。 教科書類をかばんに詰め込み、スマホもかばんのポケットに入れる。 そして、帰ろうと席を立とうとしたその時――…… 彼が私の目の前に現れ、こう言った。