【東雲 優】

はじめて、僕は恋をした。

その人は、ずっと誰かを追いかけてた。

名前は、池上 春。

黒のロングヘアーで、まつ毛が長くて血流が良さそうなプルプルとした唇。

見惚れてしまうほど綺麗で。

でも、あまり笑わない。

というか、笑ってるように見えて悲しそうな顔をしている。

苦しいのを隠しているように見えた。

唯一心から笑っているのは、スマホで何かをしている時。

その笑顔を僕にも向けて欲しくて。

君に近づいた。

でも、それは間違えていたのかな。

わからない。